入管雑感

 国際カップルの場合裂けて通れないのが入国管理局とのお付き合い。手間がかかって厄介ですが、通過儀礼と思って接しなければなりません。

 在留資格認定証明の申請から始まり、在留資格の延長や、里帰りなどで国外に出るときの再入国許可など、年に一度は何らかの形で足を運ぶことになります。

 2003年からだったと思いますが、入国管理局が法務省から一歩独立した形になって、独自の権限を持つようになりました。厳しくなったと言う人もいれば私など個人的には対応が良くなったと感じています。

 各県や主だった国際空港に入国管理局に支所や出張所があり、里帰りで再入国許可を取るときは、当日空港の入国管理局でも申請できますが、時間に追われてあわただしいので、事前に地元の入国管理局で再入国許可を取得しておくことがベストでしょう。

 基本的には札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・高松・福岡に入国管理局があり、成田空港などの支局があり、各県に出張所があるという形になっています。再入国許可はどこの出張所でもその日に処理してくれます。

 群馬県の場合高崎市に東京入国管理局の出張所があり、在留資格認定などはここで受け取って東京の入国管理局が審査します。在留資格認定の場合、各入国管理局によって必要書類やアンケート内容や審査機関が微妙に違います。

 2001年だったと思いますが、高崎の入国管理局が場所を移転してあわてたことがありました。駐車場に立て札があって、住所と番地とビルの名前が書かれていたのですが、現場に行ってみるとアーケードでビルの名前の看板が隠れて見えない。しかも駐車場がない場所だったので有料駐車場に停めて探し回りました。

 外国人と思われる人たちが集団で入っていくビルを見つけたので、行ってみたらそこが出張所で目立たないところに看板がありました。

 ブラジル人が圧倒的に多い土地なので、見た目のみならず名前までどう見ても日本人なのですが、どこかバタ臭い人や、誰がどう見ても外国人の風体をしているのに姓が日本の姓を持っていたり、日系人と言ってもいろいろだなあと感心しました。英語・中国語・ハングル・スペイン語・ポルトガル語でパンフレットや張り紙があるのですが、ロシア語はありません。

 整理券をとって順番を待つのですが、窓口でのやり取りが長いので見ていていらいらします。対応している職員はもっといらいらしているでしょうが、おしゃべり大好きな中国人が多い日はもっとやり取りが長くなるようです。

 「それが重要なことか?」と思えるような質問のやり取りをしていたり、要は自分の存在を主張したいだけではなかろうか?と傍で見ていて思ってしまうようなやり取りで、今まで見た中で一番すごいのはインド人でした。なんだかわからないけれどべらべら喋り続け、そんな暇があるならさっさと書き込んで書類を出せと順番待ちしていていらだちました。

 こういうときに限って書き込みするカウンターの周囲にも長々とおしゃべりしてたむろしている連中がいて、とても待っていられないので一度外に出て喫茶店でコーヒー飲みながら書き込んで提出です。

 この提出の時も書類によって金額が異なり、国の証書を郵便局や近くの文具店で買うのですが、毎度決まりきったことなので、事前に買っておくなり用意すればよいのに、「何で外で買わなければならないのだ!」と窓口で文句言っている人たちもいます。

 事前に物事を想定して準備する人たちと、何が起きるかわからないから土壇場まで腰を上げない人たちの考え方の違いなんでしょうが、どちらにも一長一短あるものです。

 フィリピン人が多い日など待合ロビーが保育園状態になっていて、書類の申請が終わった人たちが帰らずにそのまま情報交換しているからすごいものです。我が家の近所のフィリピン人の奥さんなど入国管理局を休憩所を勘違いしていて、夏、高崎に買い物に行った時など暑いので入国管理局のロビーで一休みするのだそうです。そのうち同じ国の人が現れるので、サリサリショップなどの食材店がどこにあるなどと相談したり情報交換の場にしています。

 入管のロビーにはここは談話するところではないので用件が済んだら立ち去るように立て札が立っています。職員が出てきて、早く帰るように促したり、なるほど無愛想になりたくなる気持ちもわからなくありません。

 今はいきなり1年のビザがもらえますが10年前なら最初は半年でした。1年、1年、3年、5年が在留資格更新の一つの目安ですが、5年ビザを取得すると永住権や帰化などの資格が出てきます。

 中国人は帰化する人が少なくありませんが、ロシア人の場合日本国籍にする人は少ないと感じます。一つは、ロシアが日本人が入国するのに難しい国で、招待状がなければ入国できません。

 ホテルが代行してバウチャーと言う書類を発給してくれ、外国人登録も代行してくれるのですが、最初に到着してホテルにチェックインするとパスポートを一時預かって、内務省(警察)がチェックして翌日の昼ごろ戻ってきます。

 招待状で入国する場合は向こうの家族に招待状を作って送ってもらい、ロシアに行ってからオービルという役所に行って、2−3日の滞在でも外国人登録をしなければなりません。

 これがまた腹が立つのを通り越してなきたくなるような殿様商売の役所で、昼休み2時間、行列を並ばせたままゆっくり休むような役所です。日本と違うのは○○係の担当ではなく、だれそれが担当と役目を個人名で職員が責任を持っているところでしょう。それでも日本同様たらいまわしはあります。

 軍事施設周辺の町など事前の申請しておかないと外国人は立ち入りできない地域もあるので、日本国籍をとったところでおちおち里帰りもできません。

 菊のご紋の描かれたパスポートは世界的に信頼が高い便利なパスポートですが、一歩国外に出れば私達も外国人です。

 外国で生活すると言うことは本来その国ではたさなければならない義務を免れての仮住まいなのですから、わずらわしいの致し方ないことです。また、外国人として生活することは決して居心地がよいものではありませんが、居心地の悪さを経験すれば、どうすれば心地よくこちらにいてもらえるか知る機会でもあると思います。

06.3/18