旗印

 冬季オリンピックをテレビでごらんになった方はさまざまな国の国旗を目にしたことだと思います。観客が振る旗や選手のユニフォームに縫いこまれた国旗、そして表彰台。

 ヨーロッパには三色の色でデザインした国旗が多く、ヨーロッパの人たちが活躍する冬季オリンピックでは似た様な国旗が多く瞬時にわかりにくいものでした。

 選手のユニフォームに縫いこまれた国旗など、選手が動くのでどこの国の選手なのか見分けるのが難しかったです。

オランダの国旗

フランスの国旗

ロシアの国旗

 ロシアの国旗はソビエト崩壊以後、帝政ロシア時代の三色旗の国旗に戻りました。1993年12月に現在の国旗に制定されています。

 1699年にピョートル大帝がオランダに造船を学びに行った時に、ロシアにも国旗が必要と考えて、オランダの国旗の色を入れ替えてロシアの国旗を作ったと言われています。どうやらこれは後に作られた話のようで、当時のオランダ国旗は、一番上には赤ではなくオレンジ色が使われていたそうです。

 その数年前にドイツで出版された国旗に関する本にはロシアの国旗として現在の国旗に近いものが紹介されていたそうです。

 色の彩度や縦横の比率の違いなどはありますが、白・青・赤の三色で形成した国旗はスラブ系の国に多く見受けられます。かつてのチェコ・スロバキアだった現在のスロバキア、かつてユーゴスラビア形成国だったアルプスの国スロベニアは、現在のロシアの国旗にワンポイントは行ったものですし、旧ユーゴスラビアの首都ベオグラードがあるセルビア・モンテネグロは色の順番が違います。

 今回の冬季五輪ではロシア以上に傍が目立ったチェコは三色を使っていますが、デザインが異なります。

 かつてスペインの影響下にあった南米のパラグアイやフィリピンは冬季五輪ではその活躍を見かけませんでしたが、白赤青の三食をベースにしています。

スロバキア国旗 スロベニア国旗 セルビア・モンテネグロ国旗
チェコ国旗 パラグアイ国旗 フィリピン国旗

 カーキ色の無骨な色使いだったシベリア鉄道も、最近は車体にロシア国旗の三色を施しています。

 シベリア鉄道と同じ色だったロシアの戦車は相変わらずの色のままですが、パレードには三色をまとってデコレーションします。

 右の写真などフランスなのかロシアなのかオランダなのか?DNAの螺旋構造のようになっています。

 ソビエト崩壊直後は旧ソ連圏の旗が決まっておらず、バルセロナ五輪では優勝したエゴロワ選手を差し置いて2位の有森選手が日の丸もってウィニングランしてしまいました。

 国歌が現在のものに制定されたのはプーチン政権になってからですが、こちらはソビエトの国歌の歌詞を変えただけです。旗は帝政ロシア時代に戻りました。

 20世紀末には国歌もあやふや国旗もあやふやで、それがロシア人を国外へ駆り立てる一員でも会ったので計ろうか?と思うこともあります。帰属性の希薄な不安感があったように思えました。

 この2-3年、ロシアが自信を回復すると共に三色旗を模したデザインが各地に出現するようになりました。

 大方のロシア人にとっても忌まわしい思い出しかないソビエト国旗。

 省庁だったマークは鎌とハンマーで、農業と工業を意味していたといわれています。最も虐げられた人たちですが。

 ロシアの農民が使う鎌です。日本の鎌と比べて直線的です。

 死神が担いでいる鎌のようですが、こうした農機具にはその土地土地の環境の影響が大きいので、ロシアの地形や草の種類はこの鎌が使いやすいのでしょう。

 鎌とハンマーの国旗にもとに生きていた旧ソビエトもロシア、リトアニア、ラトビア、エストニア、ベラルーシ、ウクライナ、モルドバ、グルジア、アルメニア、アゼルバイジャン、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、キルギスタンに分裂。

 ソビエトは自然発生した国歌ではなく人工的に作られた国家なので、時代は元の形への分裂の時代になりました。

 ひと段落しているように見えますが、チェチェンの分離独立運動などの問題もまだ抱えています。

03.3/9