Дача
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ダーチャ(Дача)。ロシアの生活を知る上で、日本的な感覚ではなかなかうまく捉えることができないことの一つだと思います。郊外型菜園と別荘を合わせたようなものです。 市街地に近い郊外に土地付のダーチャを持ち、週末はここで畑を作ったり、気分を休めてのんびり過ごすのがロシアの典型的な生活の一つです。 帝政ロシア時代は地主と農奴でしたが、ソビエト時代は国からダーチャが支給された事もあって、都市は生産のために住む仮の住まいで、週末はダーチャで森の民として過ごすことが生活の常識になりました。 日常住む家(ドーマ)と週末を過ごす家(ダーチャ)の二つを持つのが、ロシア人の典型的な生活の一角です。 ソビエト崩壊時の経済・流通混乱期に人々の食生活を支えたのがダーチャで作る農産物とまで言われています。 |
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別荘と表現してしまうと、日本的な感覚ではとんでもないことに思えてしまいますが、この当たりが感覚の違う部分でしょう。現在ロシアの家庭の6割程度がダーチャを所有していると言われています。 90年代後半にはリッチな人たちは農産物を買うことができるので、ダーチャを持つのは一般市民で、ダーチャを持たないことがステータスのようになった時期がありましたが、余暇を郊外で過ごすライフスタイルは簡単には変わりません。 今まで一様に自家製の質素な掘っ立て小屋だったダーチャ地帯に瀟洒な別荘が建ったり、レンガ造りのリゾートマンション風のダーチャが姿を見せるようになります。 生活の足しとしての農産物作りから、園芸を楽しむ農産物作りが再認識されています。 写真は会員さんがウラジオストクスタッフの知り合いのダーチャに連れて行ってもらい写してきたものです。このダーチャの主は生活の本拠地をこちらに移し、ダーチャから市内に通っているようです。こうなるともうドーマです。 左の写真は自分で釣ってきた魚を干物にしている光景です。 |
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建物から見た庭の様子。作物を作る畑も今では花などを植えて庭になり、ダーチャのあり方も変わってきています。こうしたエクステリアなども、自分で材料を手に入れてきて、歳月をかけて作り上げて行くもので、完成形ばかりに目を取られるとダーチャの楽しみはわからないかもしれません。 日本でも最近は市民菜園を借りて余暇に園芸を楽しむ人たちが増えてきましたが、建物まではありません。ドイツにもクラインガルテン(Kleingarten小さい庭と言う意味)と呼ばれる市民菜園があり、家庭ごとに土地を借りて個別の建物を立て、畑や庭作りを楽しむ習慣がありますが、クラインガルテンのほとんどは自分の小屋に寝泊りすることはできない仕組みになっています。 日本的な視線では「別荘」が特別なステータスや投機的対象に見えてしまうので、一般市民が別荘(ダーチャ)を持っていることに対して不思議な感覚にまどわされますが、価値観の違いはこうしたところにも根付いています。 |
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日本ではリゾートとアミューズメントが混沌としているので、ダーチャなどでのんびり時間を過ごすことに馴染めないどころか不安を感じてしまうかもしれません。 雪の降る夜は楽しいペチカ。北原白秋のしに出てくる「ペチカ」とは暖炉のことで、ロシア語です。 ペーチカはなくとも薪ストーブや石炭ストーブはダーチャの必需品で、電気はなくともストーブはどんな質素なダーチャの建物にもあります。 暖炉作りは難しいのだそうで、屋内と外の気温や温度の差で煙が逆流してきたり、引きが強いと燃えすぎて温まらなかったりで、微調整しながら仕上げていくのだそうです。 寒気を遮断するために機密性の高い建物では酸欠になったり、ガスが屋内に充満して火事になるなどの事故もあるそうです。 |
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ダーチャの生活に一番似合う旧ソビエト製の自動車。 ソビエトの国民車構想で、フィアットのノックダウン生産をしていた頃の自動車。モスコビッチやラーダなどと同じよなものですが、これは現ウクライナで作られていた珍しいタイプだそうです。エンジンが後ろにあるRRタイプですね。 RRタイプの自動車と言うと、その昔、日野コンテッサーなんて自動車を思い出します。 日本よりも日本車の比率が高いウラジオストク、こうした自動車に乗るのは年配者といわれていますが、真っ白な煙を吐いてよたよた走る旧ソビエト製の自動車も絵になります。 90年代半ばごろまでは韓国製の自動車がたくさん入ってきましたが、耐久性に難がありまったく見かけなくなりました。 |
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建物の玄関。家の中では靴を脱ぐので、これだけでは日本の建物のようです。 ダーチャが居住の中心になった家庭のものなので普通の家と言ってしまえばそれまでですが、日本で言うなら「田舎暮らし」と言うやつでしょうか。 ここまでしっリ生活の場となっていなくとも、ロシア人との関わりの中でダーチャに招待されて余暇を過ごすことは良くあることです。 ただの掘っ立て小屋で着の身着のまま寝ることもあれば、寝室まで用意できるダーチャもありさまざまです。 家庭の生活の中心は女性だが、ダーチャの生活は男の活躍の場所と言われ、釣ってきた魚や捕まえてきたウサギや鳥などを調理して食べたり、外で焚き火を起こしてバーベキューなど、男性が活躍します。 |
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台所。電気式のコンロが入っています。 ロシアの台所は電気調理器が当たり前で、ガス調理器はあまり普及していません。 電気を引いているダーチャも増えてきていますが、電気コンロまで入っているダーチャはまだ少ないと思います。 薪を燃やすストーブ式のコンロも多く、これで料理するのも楽しいものです。電気コンロは強めの火力を使う料理にはむかないので炒め物にはむきませんが、温度調整が楽なので煮物には良いかもしれません。 ロシアの台所で気になるのが、まな板をあまり使わないことで、もちろんまな板もありますが、大方の包丁作業は食材を手に持って小さめのナイフで切ります。 |
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バーニャと呼ばれるサウナ。ロシアの風呂と言えばサウナで、スティームサウナのように湿気を満たしてたっぷり汗をかき、外の川や湖に飛び込んだり、雪の中に飛び込みます。 水を入れたバケツの中に葉のついた樫の枝を湿らせて、それで体を叩くと血行が良くなり、木の香りが満ちて気持ちいいいものです。 郊外の農村に行くと戸建て住宅で各家庭でバーニャを持っているものですが、市街地にアパート暮らしではなかなか縁遠いものです。 大方の家庭用のバーニャは掘っ立て小屋に外から薪を燃やすストーブがあるだけの質素なものですが、水蒸気と薪の煙で燻製のようになりながら汗をかくのも楽しいものです。 日本の大浴場が社交の場であるようにバーニャもまたロシアの社交場と言えると思います。 |
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洗濯機は縦型が多く、理由は小型で少ない水で洗濯出来るからだそうです。 市内のアパートでは浴室にスペースがなくて台所に洗濯機を置いている家庭も多く見受けられます。 最近は随分変わってきましたが、ロシアでは色物と白いものを一緒に洗わないのが基本。理由は色落ちして白い衣服に付着してしまうからで、こうしたことにほとんど気を配る必要のない日本もかつては同じ時代がありました。 洗濯したものはアイロンを当ててしわを伸ばすのもロシアの常識で、下着のはてまでアイロンをかけます。ロシア人(女性)を招待したらアイロンを用意しておくことも重要アイテム。 生活・人生を楽しむ。ロシア的生き方です。 |
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06.5/9 |