Social Dance

 日本では中高年の方々の間に社交ダンスがブームになっているようです。中国でも朝の公園では太極拳よりも、社交ダンスをする人たちのほうが多くなったと言われています。

 ロシアでは帝政ロシア時代から社交ダンスは貴族やエリートのたしなみとされ、ブルジョアを否定した社会主義時代でも社交ダンスは否定されませんでした。

 ロシアはあまり世代間での軋轢がないので、若いうちから社交ダンスに親しむ人たちも多いですし、社交の場はとても重要な意味を持ちます。

 ロシアの高校や大学ではダンスパーティーが開かれますが、ディスコティクなダンスパーティーもあれば。正装して参加するフォーマルなダンスパーティーもあります。

 ♪Три аккорда♪  BGMにジルバをどうぞ。

 一応ロシアはヨーロッパなのですから、社交ダンスも4分の3拍子のワルツやポルカが中心なのだろうと思っていたら、ラテンのほうが人気があるようです。

 「ロシアとキューバは親しい関係にあったから、ラテンのリズムも好まれています。ルンバやボレロもロシアでは一般的です。」親しい関係ったて、ケネディーとフルシチョフの時代に第三次世界大戦直前の一歩手前まで行ったんでしょう。

 ラテンは肩の力を抜いて楽しめますし、ボックスをおぼえておけば何とかしのげるます。上手に踊るよりも楽しく笑顔で過ごすのが何より。

 ちょっとリズムは早いけど、古くから親しまれたロシアのワルツ。

♪Динь-динь-динь♪

 帝政ロシアから歴史ある4分の3拍子。ゲルマン文化が入り込んでいるんですね。

 競技のためのダンスでもなく、ディスコのようにストレス解消のためのダンスでもない、マナーを学ぶ場としての社交ダンスパ−ティーで、上手に踊るよりも女性はエレガントに、男性の場合エスコートと女性を守る気持ちが問われます。

 マナーは形式の中にあるのではなく心が形式を生み出したのであって、形に縛られて相手を思いやる心を忘れないことは万事に共通でしょう。

 ディスコのお立ち台で羽扇持って尻むき出していた日本のバブリーなギャルたちもこんな歳になっていることでしょう。

 うれしいことがあるとイタリア人は歌い、ロシア人は踊ると言われています。社交ダンスに限らず、コサックダンスや伝統的な村踊り、ユーロビートのディスコと何でも楽しんでしまいます。

 ”なんだかわからないけど踊ってるよ。ほこり立てないでね”と願いつつ、”ご機嫌でよかった”と日々の暮らしの中で経験することでしょう。

 踊れなければ踊れないで問題はありません。自分ができない腹いせに相手を否定するような幼稚なことさえしなければ、それも基本のマナーです。野暮は野暮でしかないので、その背景など誰も汲み取ってくれません。

 軍隊のレクリェーションにもダンスがあるそうで、兵士の体のバランス柔軟性を養ったり、戦地に赴いた時のマナーなども仕込まれるそうです。

 私財の略奪、婦女子への暴行、焼き討ち虐殺、リメンバー満州と言いたいところですが、収容所の囚人だってダンスで過酷な強制労働の息抜きをしている国です。

 ロシアが豊富な人材を誇るバレエにしても、歴史のある社交ダンスにしても、元々はプロイセンやウィーンやフランスから持ち込まれたものです。ロシアの歴史は古くはありません。

 社交の場で自分をアピールして自分を磨くのも文化なので内にこもることは良い評価がされません。失敗しながら恥かきながらいろいろ学んでいけるものです。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損。日本の格言です。

06.2/8