クロスカントリー

 大地と交わるクロスカントリー。人間もこの大地に住む生き物です。

 元々スキーも雪の上を快適に歩行するために生まれた道具です。人工的に管理されたスキー場ではなく一歩野性の中に踏み込んだ世界から生まれました。

 最近はロシアでもアルペンのスキー場が作られていますが、道具を買う費用も高額ですし、環境的にもアルペンスキー場に向く高い山が少ないので、人々に親しまれているのは歩くためのスキーが主流でしょう。

 全般的に寒冷なロシアですが、冬雪が豊富な地方と、そうではない地方もあります。雪の少ない地方では池や沼でスケートを楽しみ、雪の豊富な地方ではスキーが冬の娯楽になるのも自然なことです。村祭のイベントなどでこうした競技が開催されることもあります。

 今年のトリノオリンピックでもクロスカントリー競技で意外な伏兵としてロシア勢が活躍しました。

 屋内競技のように作られた選手が活躍するのではなく、自然環境の中で生まれた選手が活躍するのがクロスカントリーの面白さですが、逆に誰でも入りやすいスポーツでもあるので、今回のオリンピックにはアフリカ勢がクロスカントリー競技に参加していました。

 老若男女問わず一斉にヨーイドンでスタートするのも面白いものです。勝つことももちろん大切ですが、そんなことに関係なくサンカしていることが嬉しいのが草レースの楽しみです。

 こうした中から未来のメダリストが誕生することもあれば、協議の後で、みんなでワイワイと飲み食いすることが何よりも楽しいでしょうね。

 世界のどこでも行われている綱引き。国際ルールにのっとっての競技もありますが、最も簡単に楽しめる庶民的なスポーツかもしれません。

 雪の上でやると綱引きも難しい競技です。雪の上ですと、何が勝敗を分けるかわからないので意外な逆転劇などが生まれます。

 私が小学校の時に体育の授業で男女にわかれて雪の上で綱引きをしたことがありましたが、強いはずの男子に力が入って転倒者が続出して負けたことがありました。

 家族ぐるみでこうしたイベントに顔を出すのもロシアの生活の楽しみです。

 スキーの一団が通って踏み固めた雪の上を馬で散歩。大地と交わっています。

 素朴だけれど、こうした楽しみが持てるのは時間的なゆとりがあるからかもしれません。

 刺激的だけれど時間に追われる生活をしていると、なかなか得がたい魅力だと思います。

 このおおらかさに接してみませんか?

06.3/12