サーカス

 ボリショイサーカスが日本に始めてやってきたのは1958年。それ以来日本でも有名なサーカス団として親しまれています。

 正確にはボリショイサーカス団なるサーカス一座は存在していません。サーカス団というより、サーカスの団員は全て独立した自営業です。

 ロシア連邦サーカス公団という組織がボリショイサーカスの正体で、登録団員8000名、登録動物6600頭の組織です。ソビエト時代はソビエト連邦サーカス公団でした。

 サーカス団員はそれぞれ自分の得意とする技を磨き、国家試験を受けて認定されればこのサーカス公団に登録できます。

 ボリショイサーカスは登録団員の中から特に優れた技を持つ者を選んでの国外公演の名称です。

 ロシア連邦サーカス公団はロシア国内に100箇所を超える会場や設備を持っています。これはもう一つの演劇を作るようなもので、演出家が描いたサーカスプランに基づいて、サーカス公団がそれぞれの専門分野を持つアーティストをその劇場に派遣したり、自分の技を持って各地の劇場を回って売り込んだり、サーカス一座の興行というよりは、それぞれのアーティストの発表の場にも近いです。

 サーカスアーティストの活躍の場はサーカス劇場ばかりではありません。1人で各地を回ってストリートパフォーマンスや小劇場での公演をするアーティストもいます。

 毎年日本にやってくるククラチョフの猫のサーカスなども特殊なサーカスの一つですが、変り種としてはノミのサーカスなどもあります。ピエロや体術系のアーティストは各地のイベントなどでも活躍しています。

 誰でも簡単にパフォーマンスできるわけではなく、試験を受けて公団に登録したものだけが仕事として芸を披露することが許されています。この試験も厳しい試験だそうです。

 サーカス団の特徴といえば巨大なテントですが、国内各地を巡る仮設会場になります。

 ウラジオストクでも市街地の外れにサーカス団の仮設テントができた頃に行ったことがありますが、まだ開演前でした。

 フェスティバルで日本で言うところの猿回しを見たことがあります。こちらもサーカス公団の資格を持つアーティストで、路上パフォーマンスとして演技していました。

 野生のサルの北限は青森県の下北半島といわれていますが、寒いロシアではサルを目にすることは稀で、アニメのヂェブラーシカがサルだったこともあり大人気です。

 路上パフォーマンスよりもサルと一緒に記念撮影のモデル料のほうが大きな収入になっていたようです。

 ククラチョフの猫のサーカスなど世界を回るのでロシアでもめったにお目にかかれませんが、日本のほうが目にするチャンスが多いと思います。ボリショイサーカスの公演にしても、あれだけ大規模で一流アーティストを集めたサーカス興行は、ロシアにいるよりも日本に来たほうが目にする確率も高いと思います。

06.3/30