Казачья притча

 ロシアのトラディショナルな歌にСон Стеньки Разина(ステンカラージンの夢)という歌があります。人によってはその題名がКазачья притча(コサックの寓話)と呼んだりしますが、人が集まれば歌がはじまるロシアの宴でもよく歌われる定番ソングです。

 ロシア民謡の定番にも”ステンカラージン”という歌がありますが、中世ロシアのヴォルガ川流域を根城としていた盗賊の親分で、数千のコサックを率いて悪徳商人から強奪した財宝を貧しい人々に配った義賊として語り継がれています。ロシアのねずみ小僧。

 そのステンカラージンがついに逮捕される前の晩に見た不思議な夢のことを歌ったのが”ステンカラージンの夢”と言う歌です。ステンカラージンはステパン・ラージンという名前で、1671年にモスクワで処刑されています。

 ロシア人の好きな定番ソングの中でもみんなで一体となって歌うカチューシャと違い、”ステンカラージンの夢”は一人ひとりの思い入れがあって、微妙に節回しも違うので面白いです。

 この詞をセルゲイ・エセーニンの詩集の中で”ああ夕暮れに夕暮れに”という題名で見つけたことがあるのですが、もっと古い時代からあった詞だとロシア人たちは言っています。

 ♪ここをクリック♪ ロシアのバルト(シンガーソングライター)ジャンナ・ビチェフスカヤの歌で聴いてみて下さい。
Сон Стеньки Разина ステンカラージンの夢
Ой, да не вечеp, да не вечеp,

Мне малым-мало спало-oсь,

Мне малым мало спало-ось,

Ой, да во сне пpивидело- ось.

Мне малым-мало спало-ось,

Ой, да во сне пpивиделось.
 

Мне во сне пpивиделось,

Будто конь мой вороной

Разыгрался-расплясался,  

разрезвился подо мной

 

Ой,Hалетели ветры злые,

да с восточной стороны

И сорвали черну шапку  

С моей буйной головы.

 

Ой, есаул догадлив был,

Он сумел сон мой pазгадать,

Ох, пpопадет он говоpил    

Ой, твоя буйна голова.

ああ夕暮れに夕暮れに

僕は少しだけ夢を見た

僕は少しだけ夢を見た

ああ、そして夢に現れた

僕は少しだけ夢を見た

ああ、そして夢に現れた

 

僕の夢に現れた

僕の黒毛の馬が

踊りまわって遊んでいた

僕の下で夢中になって

 

ああ、猛烈な風が

東から吹き付けた

そして、僕の黒い防止を吹き飛ばした

向こう見ずな僕の頭から

 

大尉は勘のいいひとだった

彼には僕の夢の意味がわかった

「大変だ!消えてしまうぞ!」と彼は言った

「君の向こう見ずな頭が」

05.09/5