ニヒリスト
| Нигилист, - Это от латинского nihil, ничего, стало
быть, это слово означает человека, который... который ничего не признает?
"ニヒリスト、それは、ラテン語のnihilつまり無から出た言葉だな、・・・とすると、この言葉はなにものも認めぬ人間……という意味かね?”(ツルゲーネフ「父と子」)より。 ニヒリスト(虚無主義者)と言う言葉が世に広まったのはこの小説からだと言われています。ニヒリストの対極にあるのがロマンチストです。 ツルゲーネフの「父と子」が発表された頃、日本でもニヒリストの是非を巡って論争が起こったそうです。 その論争の焦点は登場人物のハザーロフと言うニヒリストの青年についてで、新世代と旧世代の世代間抗争でもありました。 |
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「父と子」はそれまで時代を担っていた貴族から、さまざまな人へと時代の担い手が変わる端境期の世に出た小説です。後のロシア革命に大きな影響を耐えた小説だといわれています。 思えば、19世ロシアといえば甘く熱い「ロシアンロマンス」に代表され、20世紀ソビエトは自分を殺して生きる「ニヒル」な国でした。21世紀はユーモアでしょうか? 「ニヒリストというのは、いかなる権威の前にも屈しない人間です。周りから尊敬されている原理でも、それをそのまま信条として受け入れることはしない」 日本と比較すると多様な考え方や人柄が混在するロシアなので、ロマンチストもいればニヒリストもいます。プーチン大統領などにニヒリストの典型かもしれません。 抑揚の少ない生活をしている日本人には ニヒリストに徹することは難しいことかもしれません。ニヒリスト気取りも”熱意がない””怖い””意地が悪い”と忌み嫌われるのは男女の中です。人間味が相手を惹きつけるので、まずは一押二押し三に押してこそ男です。 しばしば勘違いされるのは、自分の思考能力を超えたことに出くわして対処しようがなくて批判するだけで”ひねくれた”、物事を正面から捉える度量のない幼稚な人物がニヒリストと呼ばれたりしますが、これはただ単に 自己中心的で甘ったれているだけです。ニヒリストはそれについてきてくれる人がいるから成り立つものです。 古くは田村正和演じる眠り狂四郎が「私に近づく女は不幸になる」と言うにもかかわらず、ついていって非業の死を遂げる女性がいてニヒリストは成り立っており、近づくと不幸になるといわれ「わたしもそう思う」と逃げられたり、赤ん坊背負ってから笠張りの内職をしていては成り立ちません。 ゴルゴ13だって色香に惑って寝物語で暗殺するターゲットのことをペラペラ喋ってしまってはテロリスト家業は成り立ちません。 ツルゲーネフの「父と子」に出てくるニヒリストのハザーロフは地主の未亡人オジンツォーワに恋をしてしまいます。これは彼がくだらないと最も毛嫌いしていたロマンティックな世界に足を踏み入れてしまったわけで、このとき彼はニヒリストであろうとする自分と恋愛をしている自分との葛藤に悩まされてしまいます。ニヒリストは恋なんてしてはいけないのです。孤独に徹してニヒリストです。 ハザーロフは最後はチフスで死んでしまうのですが、彼が恋したオジンツォーワに見取られながら死にます。ニヒリストにとっては恥ずべき死に方ですが、ハザーロフにとっては恥辱か?幸せか?どうだったのだろう? 05.11/10 |