Не корите меня

 Не корите меня.19世紀のロシア、貴族の社交場の夜会で歌われ、演奏されたロシアン・ロマンスの名曲です。

 ♪ここをクリック♪ 過ぎ去った若い頃の恋人をしのぶラブソングです。

 

Не корите меня, не браните

私を責めないで
Не корите меня, не браните,
Не любить я его не могла,
Полюбивши же все, что имела,
Все ему я тогда отдала.

 

私を責めないで 叱らないで
愛さずに入られなかったの
愛してしまったから 何もかも
あの人にあげてしまった
Посмотрите, что стало со мною,
Где девалась моя красота,
Где румянец, что спорил с зарею,
Где волнистых волос густота.

 

私に何が残ったの
美しかった頃の私はどこへ
朝焼けよりも赤い頬はどこへ
ふさふさ波打つ髪はどこへ
Где девичий мой смех серебристый,
Где беспечная резвость моя,
Все ему одному безраздельно
Отдала безрассудная я.

 

少女の頃の明るい笑い声はどこへ
お茶目でのんきな私はどこへ
何でもあの人だけにあげてしまった
何も考えなかった私
Я готова забыть свое горе
И простить ему все его зло,
Не корите ж меня, не браните,
Мне и так тяжело, тяжело.
Не корите ж меня, не браните,
Мне и так тяжело, тяжело.
悲しみは忘れましょう
あの人の悪いところはゆるしてあげる
だから私を責めないで 叱らないで
私だってつらいの とてもつらいの
だから私を責めないで 叱らないで
私だってつらいの とてもつらいの

 歌っているのは往年の大歌手 タチアナ・ペトロバです。

 

 50歳を過ぎてから振り返っているのでしょうか?あるいは19世紀ロシアですから30歳、40歳で若かりし頃の恋を振り返って歌った光景なのかもしれません。

 「何であんな恋をしてしまったの?」と自分で自分を責めているのでしょうが、愛した男性に対しては「ゆるしてあげましょう」と、人生をかけてしまった恋愛の重さが歌われています。

 ”元カレの元カノの元カレ”などと盛り上がるのも早いけれど萎むのも一瞬の軽薄な現代ですが、「自由」なご時勢ゆえ越えなければならない障壁が少ないから重みがなくなってしまうのでしょうね。やりたい一心の「発情」は「恋愛」とは別次元なのですが、最近は野放図ですね。

 女性にこんな風に歌われるくらい愛されてみたいものですが、いつもその逆で「俺の人生なんだったんだ?」と振り返るばかり。でも、自分が惚れたんだからそれも幸せなことです。泥沼の現実ばかり突きつけられた悲しい恋も、時がたてば美しくなるものです。「こころ」がこもっていれば。

05.8/27