巨大貨物旅客機

 日本からウラジオストクに入ってくる中古自動車に対して、ロシア政府が不当な関税をかけたことに大して、10月8日に中古車輸入業者や個人で輸入している人たちが、政府ビル・革命戦士広場周辺で大規模な抗議デモを起こしたようです。
 極東の貿易港ウラジオストクには、広大なシベリアの鉱物森林資源やヨーロッパからもさまざまな物資が、巨大動脈シベリア鉄道を使って終結し、アジアや太平洋へと船で運ばれます。

 日本や韓国などからも機械製品や自動車などがウラジオストクに運び込まれ、ロシア各地やヨーロッパに向けて発信します。

 かつてソビエト市民でさえ簡単には立ち入れなかった軍港の閉鎖都市は、国際港として再び歩み始めています。

 船舶やシベリア鉄道以外の輸送を担うのが飛行機による空路の輸送です。軍事的なフィードバックはもちろんありましたが、広大な国土を持つ国だけに空路による貨物輸送はソビエト時代から研究されていました。

 路面電車を数台積み込むことが可能なアントノフ124も広大な国土に大量の貨物を運びまわるために生まれた巨大貨物機です。

 その積載量の大きさからチャーター便の貨物機として世界各地を飛び回っています。 成田や関空にも特別な貨物を積むためにチャーターされてくることがあります。

 ロシア人の輸送感覚は日本人とはちょっと異なります。たとえば日本で中古車などを買うと、港に持っていってウラジオストクに向かう船を見つけて個人交渉し荷物を運んでもらいます。

 ウラジオストクに荷揚げされた中古自動車をモスクワの人が買うと、空港でモスクワに向かう貨物飛行機を探して交渉し積み込んでもらったり、シベリア鉄道に個人交渉して貨物列車で運んでもらうなど、個人で複雑な手続きなどもこなしてしまいます。

 ソビエト崩壊後の流通混乱期に個人貿易でしのいだ経験がある国だけに、こうしたことも手馴れているようです。

 莫大な荷物を積み込むのもロシア的というのか、考えなしと言うのか、旅客機などでも積載量を遥かに超過した荷物を積み込んでフライトすることも多いようで、重すぎて飛び上がれなかったとか、着陸したら止まらなくてオーバーランしそうになった話だとか、燃料ぎりぎりで到着したなんて話をよく耳にしますが、国内線のことで、日本へ往来する国際線は厳しく重量チェックしているようです。

 ウラジオストク航空をはじめ各地の航空会社はアエロフロートから分割民営化された航空会社です。アエロフロートは今やモスクワの航空会社です。

 ウラジオストク空港にもアエロフロートの旅客機が定期便を持っています。国内線と言っても、新潟へ来る10倍もの飛行距離を飛ばなければなりません。

 ウラジオストク−モスクワ線は最も利用者が多いといわれている便ですから、複数の航空会社が乗り入れています。

 シベリア特急で7日かけてモスクワまで行く人も少なくありませんが、7日間風呂なし、食事を考えると高くつくと航空機を使う人も多いです。7日間の時間が無駄と考える人が少ないのはロシア人の時間感覚の面白いところです。

05.10/9