バカンス
|
バカンス。私たち日本人には理解しがたい概念かもしれません。ロシアでは夏のこの時期に多くの人たちが3−4週間の夏休みをとります。 ウラジオストクの知り合いにもこの夏のバカンスをとる人たちがおり、外国に出かけたり、国内のリゾート地に出かけたり、とんでもないのは長期休暇を利用してアルバイトのをしている者もいます。 ソビエト時代には仕事のでき如何ではもっと長い休暇もあったようで、友人の両親は半年間の休暇をもらい、現在のウクライナのクリミア半島の保養所に行き、その間友人はクリミアの学校に天候になり、保養所から学校に通ったそうです。 こんな長期間の休暇をどうやってすごしているかと聞くと、「ゴロ寝」だそうです。ゴロ寝こそ最高のバカンスみたいで、外国に出る人たちも、木陰でごろ寝したり安い宿泊所でごろ寝したりで、分刻みで名所やアミューズメントを通り抜ける私たちの目には「無意味な時」をすごしているように見えます。 日本国内において「どこかに出かける」と言う時にも「無意味な時」の感覚の違いに戸惑うもので、こちらが念入りに立てたプランがいとも簡単に覆ってしまうことはしばしばどころか、毎度のことです。 限られた時間の中でどれだけ有意義な時間過ごすか苦心しているこちら側と、気に入った場所でのんびり過ごしたいと考える向こう側の感覚の違いには毎度振り回されます。 ディズニーランドで夜のパレードまで見たいというのなら、なんとなく「そうだろうな」と思えるからまだいいのですが、ありふれた海岸の砂浜や公園の芝の上で半日ものどかに過ごされては予定は番狂わせ、”犬のウンコ踏まないように気をつけてね”とすべもなく眺めているだけです。 ものすごく無駄な時間を費やしていると腹立ちながらも、これから時代に求められるであろう”豊かな心、豊かな時間”との板ばさみです。 私など四当五落(四時間睡眠で合格、五時間寝たら不合格)の受験戦争世代なので、睡眠時間を削っても「無意味な時間」を作らないことが美徳と思って生きてきましたが、体調を壊したことに加えて、やることがなければ10時間でも12時間でも平気で寝ていられるロシア女性に影響されて、最近は「ゴロ寝」の良さもわかるようになってきました。 ここぞと言う時にはロシア女性の「集中力」には到底及ばないことは良く感じますが、働く時には徹底して働き休む時には徹底してやすむメリハリの使い方はまだまだ向こうから学ばなければならないと思っています。 はたして時代はどちらのほうに向かうのかわかりませんが、ロシアでは次第に長期休暇を取れる人たちが少なくなり、日本ではなかなか実現しないものの長期休暇に向けて世の中が動いており、条件的にその格差は少なくなるでしょうが、「時間の使い方」の概念がこれから問われるようになるでしょう。 05.8/8 |